閉会中審査を見て

私も職場で仕事の合間にちょくちょく見たりしたけど、1月20日にはじめて加計学園が申請者だと初めて知ったなんて、ウソだとしたら下手なウソだと思いましたけどねえ…

確かに国家戦略諮問会議の議事録(公開されてるのは要旨だけだが)を見ると、「今治」とか「獣医学部」の言葉はあるが、「加計学園」とか「岡山理科大学」の言葉はない。

要旨にするとき削っただけでは?(陸自の日報みたいに)という気もするし、2017年1月7日の愛媛新聞には「加計学園が今治市の国家戦略特区の事業者公募に名乗り」「必ず申し込む」と書いてある。

地方新聞だから読まなかったということなのだろうけど、毎日新聞の地方版(愛媛)でも、2015年12月16日付の記事で「市は岡山理科大、千葉科学大などを運営する岡山市の学校法人加計学園と連携して今治新都市(今治市いこいの丘)の16・8ヘクタールの用地に獣医師系大学を設置する構想を練ってきた。」とある。

少なくとも愛媛では、今治市の特区に応募するのは加計学園だと広く認識されていたのだろうが、安倍首相の地元は山口だから、知らなかったんですかねえ?

官邸の柳瀬元首相秘書官が(憶えていないと言ってるが)「獣医系大学新設の件」で今治市の担当者と会っていたのは、今治市の資料では2015年4月1日で、このころには今治市の獣医学部誘致の構想はかなり固まってきていたのだろう。

にもかかわらず安倍総理は何でこんなことを言うのか。むしろ、「加計さんが申請することは知っていたので、公正を期すため、自分は事業者の選定プロセスには関わらないようにしていた」と説明する方が合理的ではないかという気がする。

よくわかりませんねえ。「記憶にございません」と言われればほかに証拠もないし、それまでなのだが。

(追記)

二日目も見たけど、「平成30年4月開学」とは、そもそも加計学園が言い出したことなのではないのかな。

今年7月23日付で東京新聞に載った、今治市の越智前市長のインタビュー記事によると、今治市に獣医学部の誘致を持ち掛けてきたのは加計孝太郎理事長の方で、2006年ごろのことだったという(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017072302000114.html)。

今治市はいつごろから平成30年4月の開学を目指してきたのか。今治市議会の議事録によれば、2016年3月8日には、菅市長が「最速で平成30年4月の開学となれば大変ありがたい」と答弁している。(毎日新聞、https://mainichi.jp/articles/20170613/k00/00m/040/137000c)。同じ3月、県内の高校生向けに「2、3年後の開学を想定して」獣医学部誘致に関するアンケートも実施している。

そして2016年10月21日に例の「10/21萩生田副長官ご発言概要」が文科省内に出回り、「総理は平成30年4月とおしりを切っていた」と文科省内に伝わったとされる。

今治市と加計学園の獣医学部新設計画は、2015年12月には一般に知りうる状態になっていた。そして2016年8月に木曽功氏(加計学園理事・千葉科学大学学長)が前川前文科事務次官の元を訪れ、「国家戦略特区制度で、今治に獣医学部を新設する話、早く進めてほしい。文科省は諮問会議が決定したことに従えばいいから」といったとされる。

これが事実なら、遅くとも2016年8月下旬には前川氏の頭の中で「今治=加計」の認識はできていたことになる。

翌月、和泉首相補佐官が前川氏のところへ来て、「総理の口からは言えないから…」云々の話をしたとかしないとかもめているのだが、和泉氏の肩を持つと、和泉補佐官は単に「早く進めろ」という安倍総理の言葉を、前川次官に伝えただけかもしれない。

和泉補佐官に他意はなかったのかもしれないが、木曽理事の言葉と考え合わせると、前川氏の言う通り、「これは加計のことだな」と考えるのが普通だろう。

「平成30年4月開学」という目標はかなり具体的で、京産大は間に合わないと思って開学を断念したわけだから、「平成30年4月開学」とは今治=加計学園のことではないのか。そう考えると、あの「10/21萩生田副長官ご発言概要」文書を、官邸がなんとしても否定しようとしたのも理解できる。

それとも単に、安倍総理は平成30年にはどこでもいいから新獣医学部をつくりたいと思ったのか。しかし、「岩盤規制の突破」がなぜ平成30年度中でなければならないのか、という疑問が残ってしまう。結局、いろいろ怪しい点が出てきてしまうので、田崎や産経を使って、これは怪文書だと世間に広めさせたのだろう。

もう一つ、野党も今度の審査ではあまり取り上げていないが、国から加計学園に流れる補助金の額が、他の大学に比して過大ではないかという指摘がある。もっとも民進党の木内孝胤は、今年4月には国会で追及していたようだ。それによると、早稲田大学でも補助金は90億にすぎないのに、生徒数のずっと少ない加計学園は約200億円を受け取っていたという。

加計学園が獣医学部を新設すれば、さらなる国からの私学助成金のほか、今治市からも96億円もの補助金が出ることになっている。しかし、今治市の財政基盤は貧弱で、歳入の約3分の1を国庫支出金など国の援助に頼っている。今治市からの補助金と言っても、実質的には国が何らかの形で、補助金のうちかなりを負担することになるのではないだろうか。

一番大事なのは、この「加計学園へのお金の流れ」だと思うのですが。えこひいき云々の話ではなく、赤字の続くFラン大学の経営を、不正に税金で助けようとしたのがこの問題の本質ではないですかね。

それと、来月8月に開催されるという大学設置審議会。これが獣医学部新設を最終判断するというのだが、最高裁と一緒で、まったくのお飾り、単に政府のやることにお墨付きを与えるだけにならないのか。

これで加計問題も「幕引き」で、内閣改造で支持率上昇、世間も忘れて次は眞子様ご婚約…あたりに流れていくのだろうが、実は論点はいろいろ出てると思うんですよね。

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