佐川証人喚問は思った通り

安倍夫婦の関与を追及した野党の負けでしたね。自民党も野党時代はバカな質問をくり返してたけど、これが「野党」の性なのか。

自己負罪特権を振りかざして証言拒否をくり返し、決裁文書改竄の具体的な経緯は何一つ明らかにしなかった。憲法上の権利とはいえ、「公僕」「官僚」として国民に説明するという責任感はまったくない。佐川のような腐った人物を国税庁長官にまでしていたのはやはり大きな問題ですね。

偽証罪のリスクを冒して官邸や昭恵夫人の関与は「ない」と言い切ったのだから、少なくとも決裁文書の改竄に関する限り、官邸側から直接の指示はなかったのだろう。しかし証人喚問のやり取りを見ていると、いくつか疑問に思う点もありましたね。

維新の浅田均も質問していたが、佐川前理財局長の国会答弁は、「書き換え前」の決裁文書に基づいていた部分があること。例えば小学校用地の国有地にゴミが「大量に」埋まっていたから、その撤去費用を損害賠償請求するとか籠池が脅しをかけたというくだりで、あそこは完全に改竄前の決裁文書に基づいている。

鴻池議員の秘書が土地取得を斡旋していたという話も、国会答弁の最中に報道されていたので、わざわざこの話を決裁文書から削除する必要があったのかと思う。昭恵夫人が森友小学校で「感涙した」という話も、だいぶ前からテレビでやってる話でしたよね。決裁文書の添付資料は、産経新聞の記事を張り付けただけのものにすぎない。

佐川の国会答弁が元の決裁文書やその添付資料に基づいていたとすると、答弁後にこれを改竄する理由がわからない。こんな無意味なことを、公文書偽造のリスクを冒してまで理財局が組織的にやりますかね? やったとしたらかなりアホな発想だと思う。

ただ、土地の価格が地質調査会社の調査に基づいていたという記述は、ごっそり削除されている。そして佐川は、土地の価格は「不動産鑑定士の鑑定に基づいていた」と答弁しているのだから、この答弁は「書き換え後」の決裁文書に基づいていた可能性はありますね。

とすると、決裁文書の書き換えが始まったのは、2017年の2月下旬よりもっと後なのかもしれない。野党は、安倍総理の「国会議員も辞めますよ」とバカな啖呵を切った答弁が改竄の引き金だ、というストーリーを作りたいのだが、これは的外れなんじゃないですかね。

しかしそれならなぜ「改竄」したのか、という疑問が残ってしまう。佐川の国会答弁に合わせるために書き換えた、という麻生大臣の説明も当て推量の代物ですね。

地質調査会社の調査によれば、小学校用地の地盤は軟弱ではなく、ゴミの量も少なかった可能性がある。にもかかわらず「ゴミの撤去費用」という名目で値引きしたのではないかという疑惑がこの事件の核心だが、これについて佐川は証人喚問でも、「自分が当時の財務省内の資料から知る限り、違法性はないと考えていた」と答えている。つまり土地価格の決定は前任者の案件だから、直接は知らないということですね。

佐川が証言拒絶をくり返した点からしても、決裁文書の書き換えに何らかの関与をしている可能性は高いのだろう。しかし佐川は「部下の上げてくる答弁書を自分なりに理解して答弁していた」と言ってるので、書き換えを直接指示したのは、佐川ではなくその部下の課長クラスの連中だと臭わせている気がする。

「交渉記録は廃棄した」という答弁も、「『廃棄するという記録を確認した』という意味だった」と釈明したのはひどい詭弁である。それで国税庁長官を辞めて責任をとった、と言いたいのだろうが、野党(特に共産党)をバカにし切った言い訳で、まして文書改竄にも関わっていたとなれば辞めて済む話ではない。退職金を返納しろという次元ですね。

とまあ、細かく見るとほかにもいろいろおかしな点があるのだが、野党はとにかく「安倍総理に持っていきたい」と無理からの主張を絡めてくるので、自分たちで勝手にこけてしまっている。佐川というオッサンも割合カーッとなるタイプのようだけど、それ以上に立憲の福山なんかの方が頭に血が昇ってしまって、佐川を罵倒して終わりという質疑でしたね。

本丸は、昭恵夫人だろうが誰だろうが、「有力者」の圧力で、国有地の取引が不当に値引きされたのではないかという点だ。これに関する有力な証拠をつかまない限り、迫田元理財局長まで喚問しても空振りだろう。小学校用地の地面はとうに掘り返されてしまったし、「産廃ゴミの有無」は闇の中である。これが明らかにならなければ疑惑は晴れないだろう。

しかしまあ、安倍政権はよっぽどアンチが多いのか、アンチと信者でつかみ合いばかりやっている。支持と不支持がクッキリと分かれていて、それだけ幅広い支持基盤がないんだな。こういうスキャンダルがぽろぽろ出てくる政権自体、もうウンザリと思いますけどね。

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