ファルケの言いたい放題!

アクセスカウンタ

zoom RSS 自衛隊はクーデターを起こさないと言えるのだろうか

<<   作成日時 : 2018/04/21 18:43   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

民進党の小西議員に「お前は国民の敵だ!」と暴言を吐いた自衛官がいたり、イラク派遣日誌がどこかに行っていたりと、「シビリアンコントロール」が再び問題になっている。何年か前に田母神論文が世間を騒がせたときも自民党の中馬元議員から自衛隊によるクーデターを懸念する声が上がったが、はたして自衛隊がクーデターを起こす可能性があるのか。ちょっと考えてみた。

結論から言うと、たぶんあるでしょう。しかし地震と同じで、いつあるか、規模はどの程度なのかまでは予測できない。ただ今回のような不祥事が積み重なると、クーデターという形で暴発する危険性は高まるでしょうね。

最近は「誰が会社を辞めそうか?」を人工知能が予測するようになっている。過去の言動からデータを蓄積し、人工知能が類型的に辞職しそうな従業員を見つけ出すという。しかしもう30年近く前だが、山本薩夫の映画『皇帝のいない八月』でも、コンピューターを使って危険分子の自衛官をあぶり出すというシーンがありましたね。

列車ジャックで自衛隊の反乱分子がクーデターを起こすという内容が「リアリティに欠ける」と批判された映画だが(まあ共産党員の山本監督という時点で批判する奴は批判するけど)、原作の欠陥を脚本陣で何とか補おうとした努力の跡はいろいろ垣間見える作品ではある。自衛官の人間関係から反乱の可能性をコンピューターで計算するという発想はその一つで、テロの危険性をコンピューターで予測する手法はすでにアメリカのペンタゴンなども取り入れている。その点ではなかなか先見の明がありましたね。

今回のイラク派遣日誌の件はシビリアンコントロールというより、「戦闘はなかった」というバカな稲田大臣の答弁に合わせて日報を隠しただけで、制服組の逸脱というよりむしろ逆に政治家のご機嫌とりに走ってしまった結果というべきだろう。それより問題なのは民進党議員への暴言で、こういう奴は即刻解雇しないといずれ自衛隊の統制は維持できなくなる恐れがある。

『皇帝のいない八月』は、憲法改正が進まないことに業を煮やした一部自衛官たちが現内閣を武力で打倒したのち暫定内閣をつくり、自衛隊の銃剣下で憲法改正の国民投票を断行するというストーリーだった。もちろん反対した国民は投獄されるか銃殺されるという話である。

自衛官の人と話をすると、やはり現行憲法下で合憲ではない(もっと言えば違憲)であるというのはかなりコンプレックスであるらしい。正式な軍隊ではないという引け目があり、海外の軍隊と交流したとき"Are you a member of Japanese Amry?"などと聞かれると、ためらいがちに"Yes"と答えなければならないのが苦痛だと聞いたことがある。日本防衛という「夢」を抱いて入隊したのに、それがどうもいまいちかなえられていない気がしてもどかしく感じることもあるのだとか。

自衛官といっても21万人もいるから、いろんな人がいるだろう。しかし「バカ左翼を皆殺しにしてやる!」とウソかホントか息巻いていた自衛官も知っているので、中にはクーデターのようなことを考えている連中もいるはずである。国際環境や社会情勢が変化すれば、そういう物騒な連中の数も増えてくるだろう。

安倍総理とその取り巻きたちを見ていると、こんな自衛隊が保守政党の言うことならおとなしく聞いてくれるはずだと無邪気に信じ込んでいるのがおかしくてしょうがない。二・二六事件で青年将校たちが撃ち殺したのは政友会のような保守政党の幹部たちである。実力組織にとってはイデオロギーなど二の次であり、自分たちの障害になれば誰だろうと撃ち殺す。

憲法改正で自衛隊を合憲化してやれば、恩義を感じで自衛隊が永久に自民党の番犬になってくれるとでも考えているのだろうか。むしろ逆ではないかと思う。今自衛隊がおとなしく政治家たちの下風に立っているのは「悲願の」憲法改正のためで、憲法改正が実現して正式に自衛隊が国家機関として位置づけられれば、政治家たちのご機嫌伺いをする必要もなくなる。戦前の軍部のように「超然とした」地位を主張し、独自の動きをする危険性もある。

自衛隊の統制を考える上で重要なのは、やはり内部の摩擦や逸脱がどれぐらい起こっているかだろう。自衛官の間でいじめや暴力がどれぐらい頻発しているのか、自殺する自衛官や、犯罪に走る自衛官がどれぐらいいるのかといったことだ。戦時中の日本軍でもこういう内部の暴力が蔓延していたが、それと当時の軍部主導政治とは無関係ではないだろう。

歴史をさかのぼれば日本はクーデターの多い国である。保元・平治の乱がそうだし、平清盛のクーデターや源義仲の法住寺合戦も典型的なクーデターである。本能寺の変や明治の王政復古の大号令も一種のクーデターだ。早い話、日本では武力攻撃で政権が一夜にして変わるという事件が割合よく起こっている。

公然と野党議員に暴言を吐く自衛官はたまたま一人出てきた突然変異なのかもしれないが、同じことを思っている自衛官は相当数いるのではないかと思う。田母神論文が出てきたとき、防衛省は田母神の研究会に参加した自衛官のグループを把握できていなかった。これが懸賞論文の研究会ではなくクーデターの会合だったらどうなるか。中馬氏もそう思ったわけだ。

自衛隊にクーデターを望む世論も一定数はあるだろう。軍服着て靖国神社でコスプレをやってる連中なんかそうかもしれない。ネトウヨの大半は自衛隊が蹶起して野党議員を殺戮しろと思ってるでしょうしね。

クーデターが発生してもアメリカさえ黙認すれば国際的にもクーデターは成功する。トランプ大統領なら喜んで知らんふりをするだろう。現にエジプトなんかはほったらかしにしてるから、日本に対しても同じだろう。そもそも欧米諸国は日本を自分たちと同列の「近代的民主国家」などとは見なしていない。

将来的には、治安出動などの形で非常大権を与えられた自衛隊(国防軍?)が国会周辺に居座り続け、事実上政治権力を行使するというようなことはありうるだろう。中国と日本が無力衝突すれば統幕本部が発言力を増大させるだろうから、第一次大戦時のドイツのように「平和的に」軍部主導が成立することもありうる。

こういうとき「最高司令官は内閣総理大臣」などと憲法という紙切れにいくら書いても無駄である。現に今度の福田財務次官だって辞めさせたのは麻生大臣ではなく、人事関係にない二階幹事長だったから。権力などというものはその時々の状況でいくらでも変わるのである。

とはいえこれらはいずれもまあシミュレーションで、早い話が私の空想である。しかし実例がないわけではない。少なくとも「日本に自衛隊のクーデターは起きない」とは言えない。それが証明されたわけではなく、せいぜい可能性は極めて低い、という程度だ。五・一五事件のように自衛官が政治家を襲った事件がなかったので、なんとなくそんな気がするだけである。

自衛官による犯罪も後を絶たないが、米兵に比べてクローズアップされないだけである。防衛省でも人工知能で自衛官の言動を監視・分析するというようなこともとっくにやっているのではないかと思う。野党であれ与党であれ、言論であれ暴力であれ、統制を逸脱して現職自衛官が国会議員を攻撃するような事件が頻発してくると、行き着く先にはクーデターがあるだけだ。

「日本のために頑張っておられる自衛隊の方々に拍手しましょう」と安倍は国会でパフォーマンスをぶっていたが、この得意満面の自衛隊フェチにはリアリティがまったく欠けている。武器を持たせたら人は変わるというものだ。そういう人間不信こそ真の保守というべきですがね。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
自衛隊はクーデターを起こさないと言えるのだろうか ファルケの言いたい放題!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる