参院選・滋賀の課題

今度の参院選挙で嘉田・二之湯の両候補に立命館大学新聞社が公約に関するアンケートをとっている。それぞれどんなことを言っているのだろうかとちょっと読んでみた。
https://www.ritsumeikanunivpress.com/shiga-election/

まあ二人ともいろいろ言ってますけど、はたしてどうなんでしょうか。

経済に関して、嘉田候補は「家計を温めること」を挙げている。最低賃金を1000円にするとか、国民民主党の政策に近いような。そういえば嘉田氏は衆院選で希望の党から立候補しようとしたから、その後継政党である国民とはなんだかんだ言っても政策が近いのかもしれない。

しかしまあ、そんなことできんの?って感じ。最賃を法律で一律に決めるかしない限り、経団連の中西はじめドケチじじいの集まりである経営者たちを説得なんかできないだろう。それに最賃が低いのは生産性が悪いからではないのかという気もする。企業の内部留保に課税でもするのだろうか。

対する二之湯。「アベノミクスをさらに進め、効果が実感に変わるよう成長と分配の好循環をつくりだすために責任を持って取り組む。」だそうです。

成長と分配の好循環なんてあーた、親分の安倍がそこらじゅうで言いふらしている抽象的フレーズのまんま繰り返しじゃないの。政権獲得から5年にもなるが、好循環はまだないんかい。膳所駅とか大津駅前の空き店舗、シャッター街なんとかしろよ。

滋賀県で成長している企業とか業種って何なんですかね? エアバックのタカタかな。サンヨーはとっくの昔に撤退したし、パルコもつぶれてオーミーというショッピングセンターになった。パナソニックも撤退の話が出ている。へき地の貴生川当たりでは外国人労働者を使って工場が増えているが、市街地の雇用とか賑わいには結びついていない感じですね。

社会保障については、嘉田候補は「大変厳しいのが現状」の一言。バラ色の夢を振りまくよりはマシだろう。問題はそこからどうするかですよ。

二之湯側は、厚生年金の適用拡大を進めるとともに、年金の受給開始時期の選択肢の拡大を目指すとしている。

厚生年金の適用拡大なんてそれこそ「そんなことできんの?」。保険料の不足をいったい誰が払うのか。厚生年金の適用は大企業や官公庁だからできることで、経営者側は死に物狂いで抵抗するだろう。それとも不足額はまた消費税から払うとでもいうのだろうか。

それと受給開始時期の「選択化」。出ましたという話で、参院選後に年金の受給開始時期を68歳に引き上げるのでは?という憶測はそこかしこに流れている。こうやってさりげなく公約だの政策に紛れ込ませることで、選挙が終われば心置きなく年金支給をケチりだすという腹なのだろう。

それに国民皆保険の堅持も二之湯はうたっているが、前にも書いた通り皆保険の維持はもう無理なんじゃないかと思う。

どこぞの元官僚が「年金制度は破綻しない」とほざいていたが、保険料の運用で保険金を支払うという意味での「年金制度」や「健康保険」は、とっくの昔に破綻している。税金と現役世代の負担でとりあえず支給を続けているだけで、これが民間の年金保険や医療保険だったら債務超過で経営破綻している状態だ。

物価が上昇しても「マクロ経済スライド」方式で年金の受給額は一定期間据え置かれることになるので、実質的に年金は少しずつ減っていく。その「据え置き」の期間に調整を行うことで年金制度の破綻を回避するという仕組みだが、要は物価上昇に追いつかない分を調整期間の間になんとか税金をやりくりして埋め合わせようというシステムである。

つまり税で補填するという現行のシステムすら破綻のリスクがあるわけで、これを回避するため年金受給者に我慢してもらうという方式だ。これを「野党は不安をあおっている」といきり立っている小渕優子は、親の金で生活不安などみじんもないから、気楽に愚かなことを言っていられるのである。

現在の日本のGDP成長率は2017年度で1.9、2018が0.6、2019が0.8(OECDの予想値)である。つまり1%前後を行ったり来たりしているという、先進国中でもかなり低い方の成長率だが、65歳以上の人口は2015年から2016年だけでも2%増加している。

同様に、医療費の伸び率は2012年から2016年まで平均で1.8%増加している。保険料だけでなく税も合わせて年金や国民皆保険を維持しようとすれば、経済成長率は2%前後なければ持たないのではないか。

それを今後30年や100年のスパンで続けるのは至難の業だ。2000年から2019年までのGDPの平均成長率は0.8しかない。20年という比較的長いスパンで見てこれだけしかないのに(つまり目標の半分程度しかない)、どうやって年金制度や皆保険制度を維持できるのかと思う。

二之湯候補は、こうした問題について何も答えていないようである。

ほかにもいろいろあるが、嘉田候補の「防災・復興省」や「子供・家族省」の設置。これもどうなんですかね。

災害が多い割にはこういう強力な防災官庁はないなあと思うのだけど、そんなことより避難所に簡易ベッドを常置することの方が大切なんじゃないかしら。

あと、二之湯の「湖上スポーツの振興」。こいつはおのれの趣味から離れられへんのかい。

県立体育館を新築するのにまたバカげた予算を使うという。まったく無駄だよ。そんなに作りたけりゃスポーツ愛好家の寄付で賄えよと思う。景気対策ったって土建屋が儲かるだけだし。「滋賀の食材・神社仏閣などの歴史的遺産も使い方ひとつで激変いたします」てのも、そうかもしれない、という程度のスローガンに過ぎない。要は「ガンバロー!」と言ってるだけだ。

嘉田さんもいまいちという感じだが、二之湯は無為無策に感じる。ま、政策で候補者を選べば、の話だが。

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